ペットショップの店員さんによる抱っこしてみますか作戦に見事に撃沈してしまったわたしと娘。
前編をご覧になられていない方はコチラを↓ご覧ください。
飼うのか飼わないのか
それからというもの、娘の心からわんちゃんの存在が消えることはありませんでした。
学校の図書室からペットにまつわる本を借りてきたり、お年玉でそっくりのぬいぐるみを買ってみたり。
YouTubeでわんちゃん動画を観たり。
めちゃめちゃ欲しいけど、ぐずったり我儘を言うことは決してありませんでした。
前編でもお話したとおり、わんちゃんを飼うって色んな意味で大変です。
心構えや責任といったところは勿論ですが、経済的負担という部分でもかなりのものです。
ちなみに娘が恋したトイプードルの価格は約30万円!!!
ペット好きの方にしてみれば、相場というかむしろ安いなんて感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、ペット飼育未経験の我が家の感覚としては、
た、高ッ!!!そんなにするんだ!!!
まあカメラ機材を考えれば安い部類かもしれませんが、コロナ禍で売上ダウン中の我が家にしたらめちゃめちゃ勇気のいる価格です。
おまけに数種類の予防接種だったり、去勢手術だったり、毎月の保険代や餌代、ペットシーツetc……
本当に大丈夫かな…….
モノだったらいいですよね。
良くはありませんが、最悪維持できなかったら売るとか手放すことが出来ますから。
けど生き物はそういう訳にいきません。
一度命を預かる決意をしたら、最後まで何があっても責任を果たさなくてはなりません。
わんちゃんがいなくなった
妻とも会議を重ねました。
正直言うと、その頃は(一ヶ月近く)娘とおなじぐらい、私も妻もそのわんちゃんに魅せられていました。
わたしはともかく動物嫌いだった妻までそんなになるとは思いませんでしたが、ほぼ毎日通っていましたからね。
そりゃなりますよね。
ペットショップに会いに行く→会議する→また会いに行く→また会議する→繰り返す
そんな悶々とした日々を過ごしたある日、いつものようにわんちゃんに会いに行きました。
この日は妻と娘の二人です。
ショッピングセンターに到着したタイミングで妻に電話がかかってきたようで、先に娘一人だけで様子を見に行くことになりました。
数分経つと、娘が下を向きながら車がある場所に戻ってきたのです。
妻も、行ってすぐに戻ってきたのでどうしたんだろうと思ったそうです。
顔を見ると娘はシクシク泣いていました。
どうして泣いているのか訪ねたところ、ショッキングな言葉が帰ってきました。
「わんちゃん、違うお店に行っちゃったんだって……」
いつまでも居るものだと思っていた娘の悲しみは相当のものでした。
妻の方も、わんちゃんがいなくなってしまった悲しみと、娘が悲しんでる姿のふたつの悲しみで、一緒に泣きながら自宅に帰ってきました。
そんな中でひとつだけ救いだったのは、飼い主が決まったわけではなかったことです。
心が動く大きな前進
妻と娘の話を聞いて、次の日、わたしがこっそりお店に電話をしました。
と言うのも、この時点ではまだ飼うことを決めかねていたので、思わせぶりな言動は娘を更に傷つけてしまうと思ったからです。
店員さんの話によると、売れ残ったわんちゃんや猫ちゃんは定期的に他店舗を巡回するとのことで、移動先のお店も教えていただきました。
もちろん購入するのであれば、連れ戻すことも可能ということでした。
妻も、これほど真剣に娘がわんちゃんを思っているならば、色々と大変だけど飼ってあげてもいいかもしれないねと言い出しました。
毎日毎晩、飼えるかどうかも分からないわんちゃんのお洋服や飼育ゲージをネットで選んだり、育て方や心得の本も熟読していました。
寝るときはわんちゃんそっくりのぬいぐるみを抱き、絵まで書いていたのです。
ここまでの熱意と思いを知ってしまうと、何とかしてあげたい自分の気持ちも正直ありました。
妻と相談し、娘と約束ごとをしっかり決め、もしもそれがきちんと出来るのであれば、飼うことにしよう。そう意見がまとまりました。
わんちゃんの価格以外にも
翌る日、わたしがお店に出向き購入意思を伝え、他店での販売を止めてもらいました。
と同時に、最初に必要なものや諸経費についても教えていただきました。
結構いろいろありますねー(汗)
分かってはいましたが、見積もりを見るとかなりのもです。
主なものを挙げますと
- 初回ワクチン(最初に何回か打たないといけない予防接種)
- マイクロチップ(法律で定められています)
- 1年間の生体保証(子犬は突然死的なこともあるらしいです)
- 寄生虫駆除(3ヶ月後に寄生虫発覚・笑)
- 血統書
- 飼育開始1ヶ月分の餌(お高めの餌2種類と粉ミルクでした)
- 餌やトリミングの割引券
これは安心パックということで6万円ぐらいでした。
あくまでも任意ですが、個別にやるよりは多少安くなっているようです。
更に、
などが最低限必要だということが分かり、これらを合わせると……笑
いや笑えません。
今なら24ヶ月金利ゼロなんていう、慰めだか希望だかもわからないような張り紙も店内のあちこちに貼ってありましたが、支払い方法は別としても、飼うことだけはその場で決定しました。
最高のサプライズ
あとはどのように娘に伝えるかです。
本来は約束をしてから伝えるべきですが、それだとサプライズにならないので、娘を信じて我が家に迎え入れることを先に伝えることにしました。
サプライズの方法は、ペットショップで撮らせてもらった娘がわんちゃんを抱っこしている写真をプリントし、メッセージと共に渡すことに決定しました。
メッセージには、
○○ちゃん、日曜日からよろしくね!
そう書きました。
さあ!サプライズの始まりです!
夕食を済ませ、YouTubeを見ながらまったりしている娘の後ろから、するすると紐を結んだカードを垂らしました。
最初はなんのことかと分からず、?となっていた娘でしたが、そこに書いてあるメッセージを読み上げると、
え!え!え!なに!なに!?
○○ちゃん、日曜日からよろしくね!って書いてあるよ!
え!飼ってもいいの?本当に飼えるの?
うわーーーーーん
今までずっと我慢していた想いがあったからこそ、本当に嬉しかったんでしょう。
娘は声をあげて泣いてました。
何だか私たちも嬉しくなって、気付けば三人で泣いていました。
娘と約束したこと
その後に娘と3つの約束をしました。
①わんちゃんファースト
餌やりやトイレの世話、日々のお散歩、これら全てが自分のタイミングでやることではない事を、しっかり伝えました。
自分が何かしている時でも(勉強、ゲーム、YouTube)、それを直ぐにやめてわんちゃんのお世話をするということを約束しました。
②絶対に最期まで面倒をみる
今はまだ小学生の娘ですが、これから中学、高校、大学と進んでいきます。勉強や部活で忙しくなるでしょうし、交友関係も拡がり楽しいことも増えるでしょう。犬も歳をとりますし、この先、病気になることだってあるかもしれません。お世話をしてあげなければ生きていけない、小さな命を預かる重みと責任を、絶対に忘れてはいけないよと伝えました。
③勉強もきちんと頑張る
別に成績を上げろなんてことではなくて、やることをしっかりやらなければ、努力せずに何かを得ることは出来ないんだよ。ということを伝えました。
小学生の娘が今しっかり出来ることと言えば、学校の勉強ですから、それらをしっかり頑張ることを約束しました。
もちろん、娘が欲しがったわんちゃんですから、娘がしっかり責任を持つというのが大前提ですが、責任を持つという部分に関しては、わたしたち夫婦も同じです。
家族でしっかり責任を持って迎え入れようということになりました。
夢叶う!わんちゃんがやってきた!
お迎えまで一週間。その間に、わんちゃんを迎え入れるための準備をしました。準備している時の娘は、ワクワクが止まらないといった感じで、見ているこっちまで幸せな気持ちになりました。
娘のことを多少補足させてもらうと、娘は学校になかなか馴染めない子です。
心を許せる気の合うお友達もいません。
自分からコミニケーションをとるのがあまり上手ではないので、学校でも一人でいることが多いようです。
せめて勉強だけでも好きでいてくれたら良いのですが、残念ながらそうではないようです。
でも、娘の凄いところは、そんなでも絶対に学校を休まないというところ。
あんなに学校はつまらない!行きたくない!と家でぼやくわりには、絶対に休まないのです。
嫌なら休んでもいいんだよ。とは何度も伝えてきましたが、自分的にそういうのは許せないみたいです。
そういうところは、実の娘ながら凄く立派だなと思います。
そういう頑張りを5年間も続けたのだから、せめてこれぐらいのことを(我が家で出来る精一杯です)してあげてもバチは当たらないと思いましたし、このことで、毎日が少しでも楽しくなればという願いもありました。
そして一週間が経ち、待ちに待った日がやってきました!
ペットショップへのお向かいは家族全員で。心なしかわんちゃんも我が家に来ることを喜んでくれているようでした。
何から何まで初めての経験なので、家に戻りサークルの中に入れるのも一苦労。三人で大騒ぎしながら笑顔いっぱいで迎え入れました。
その日から一年が過ぎました。
腕の中でもぞもぞ動いた小さなわんちゃんは、この一年で腕の中には収まらぬほどに大きく成長しました。
わんちゃんが我が家にやってきて、わたしたち家族に与えてくれた3つの良いことについて最後にお話します。
我が家のトイプードルが私たちにプレゼントしてくれた3つのこと
- 家族共通の話題ができた
- 家族が笑顔になる時間が増えた
- 弟(犬)ができたことで娘が優しくなった
家族共通の話題ができた
年頃のお子さんを持つ親御さんは誰しもが悩まれるのが、親子間のコミニケーションではないでしょうか?
夫婦間で悩まれている方もいらっしゃるでしょう。
共通の趣味であったり勉強であったりがあれば良いですが、なかなかそういうのって難しいですよね。
我が家の場合は、親子間でも夫婦間でも比較的コミニケーションを取る方だとは思っていましたが、それでもわんちゃんが来てからは、今まで以上に会話することが増えました。
その日のわんちゃんの様子だったりは、まるで引き継ぎをするかのように、毎日毎晩、家族みんなで共有していました。
これはどうだろう?
あれはどうかな?
そんなことがあったんだ!
それは可愛いね!
そんな感じで自然とそれ以外の会話も増えたような気がします。結果、娘とも妻とも毎日会話を楽しんでいます。
家族が笑顔になる時間が増えた
基本わんちゃんの話をする時は、わんちゃんの成長記録だったりアクシデントだったりするので、自然と笑顔になります。
また写真を撮ったものを家族で共有したりもしているので、その可愛さにニヤニヤしてしまう自分がいます。
一般的にトイプードルの大きな特徴として挙げられるのは、以下のようなものです。
- 愛らしい外見
トイプードルは、ふわふわとしたカールのかかった毛並みと、独特のおしゃれなトリミングが特徴的です。小型犬種であり、可愛らしい容姿が飼い主たちから人気を集めています。 - 賢さと訓練のしやすさ
トイプードルは非常に賢く、学習能力が高いことで知られています。また、訓練を受けることが容易で、様々なトリックやコマンドを覚えることができます。 - 家族に忠実な性格
トイプードルは、家族に非常に忠実で、一緒に過ごす時間が多いほど、飼い主たちに愛される存在となります。穏やかで人懐っこい性格も持ち合わせており、飼い主以外の人にも友好的に接することができます。
どうですか?
笑顔になる要素が満載ですよね?
賢さに関しては、ほんとにびっくりしました。おまけにあざと可愛いいんです。
また個体差もあるようですが、我が家のトイプードルは特に人なつっこいです。
その証拠に散歩中もあちこちで愛嬌を振りまいてます笑
感情表現がオーバーリアクション気味なので、めちゃめちゃ可愛いです。
それだけでも笑顔が止まらないですよ。
娘がわたしに叱られて落ち込んでいるときや、学校で嫌なことがあって泣いたりしている時は、それを慰めに来ます。
わたしなどが考え事をしていたりすると、心配そうな顔をしていたりもするんです。
賢さもそうですが、家族に対する思いやりにも普通に感動します。
弟(犬)ができたことで娘が優しくなった
娘にとって、わんちゃんは弟であり友達であり子供でもあるような、そういう存在だと思います。
リアルな生き物のお世話をするのが初めてなので、最初はすべてが恐恐でしたが、時間とともにすっかりお姉さん(お母さん)ぶりを発揮しています笑
そしてお世話を通して、自分よりも小さなものや弱いものに対する思いやりや優しさを学んだような気がします。
実際、娘の表情も柔らかくなりました。
結論
トイプードルのわんちゃんが我が家に来てくれて、我が家は本当に変わりました。
そしてたくさんのシーンで助けてもらった気がします。
日々の生活の中で、大変だったり苦しいことだったりはありますが、そんな時に人間とはまた違った愛の形でそっと寄り添ってくれました。
もしもあの時、娘が見つけてくれなかったら、わんちゃんが誰かに先に飼われてしまったら、今とは全く違った家族の姿だったと思います。
それぐらいに、わんちゃんを迎えて良かったなと思っています。
現在進行系でペット飼育を悩まれている方にとって、一助になれば嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
コメント